旧東欧旅行 シュチェチン 2009.12.28
今日はポーランドのグラシュカさんの家に招待されています。ドレスデン9:04発の列車に乗りベルリンへは11:17に到着。ベルリンの駅までは車で迎えに来てくれる事になっています。予めe-mailで予定は伝えてあるのでたぶん大丈夫でしょう。
列車の中では少々心配でしたが、定刻通りベルリンの駅に着くと、グラシュカさんと飛行機の中で会ったもう一人のゴシアさんが本当に待ってくれていました。私と上の娘は感激の再会、カミサンと下の娘は初対面です。熱烈なハグを受けてから駅の外に出ると、大きなベンツのミニバンでゴシアさんのご主人のステファンさんが待っていてくれました。 180kmの距離をポーランドからベルリンまで、みんなで迎えに来てくれるとは感激です。グラシュカさんもゴシアさんも本当に嬉しそうです。車の中では今回の旅行の事や家族の事等を沢山話しました。途中、ゴシアさんが朝早くおきて用意してくれたボルシチスープや、野菜サラダ、ピロシキなどのポーリッシュ・ランチを美味しく頂きました。 そして約2時間のドライブの後、ドイツの国境を越えて初ポーランドです!一度グラシュカさんの大きな一軒家に寄り、娘さんなどを連れて街の観光に出かけました。 グラシカさんは我々の訪問にあたり、親友のゴシアさん夫妻、ワルシャワに住む娘の臨床心理学者のユリアさん、オランダからはロッテルダムに住む、精神科医のトニーさんとその娘さんを招待してくれていました。一番左の人がグラシュカさん。丁度風が吹いて… シュチェチンはポーランド北西部のドイツとの国境沿いにあります。バルト海に面しており、ポーランド第2の規模の港湾都市で機械工業などが盛んです。 ガイドは専らステファンさん。彼は船のモーターを作る会社の経営者で、以前は船乗りをしていたと言う屈強なポーリッシュ。シュチェチンのガイドを始めると止まらなくなります。 色々な観光名所に連れて行ってくれて説明をしてくれますが、少々の歴史の知識位じゃポーランドの歴史を把握する事は出来ません。結構単語や人名が判んないし… ここは昔のお城の時計台ですが、こんなモダンな形の飾りは始めて見ました。 城内の拷問の展示物で遊ぶオランダから来たハナと、それを笑って見ているゴシアさん。意外とキャラクターが明るいので安心しました。旧東欧の時代や第二次世界大戦の時の話は、嫌がるのかと思っていましたが、意外とオープンに話してくれました。 街の中にはポーランドの象徴、鷲の紋章や像をたくさん見かけます。シュチェチンの街は昔の東欧の雰囲気を残すグレーの色の建物と、新しく開発が進んだモダンなビルが同居しています。しかし思った以上にシュチェチンは大きな街です。 友達が経営する1909年開館の、世界で一番古い映画館に連れていってくれました。本当?と思っていたら… ギネスブックの登録証がありました。そしてオーナーが出てきて、我々に館内を案内してくれました。見学後、別れ際に 『また後で』 とオーナー。えっ、この人もパーティーに招待してるんだ!? ワーォ!何だか大変な事になってきたぞ! 観光の最後は22階建ての夜景が綺麗なカフェに連れて行ってもらいました。この状況下で本当はビールを飲みたかったんだけど、ステファンさんが運転で飲めないので、僕も水を頼んだら、『何でアルコール飲まないの?』 とグラシュカさん。その時彼女の顔は、『ハハー、これが日本人の遠慮なのね』って顔でチェックされてしまいました(汗)。 観光を終えてグラシュカさんの家に戻ると、ポーランドの女性達は勝手が判っていて、整然とパーティーの準備が始りました。今日は日本人のお客さんが来るので、仲の良い友達を招待しているようです。その内にお客さんが集まり、総勢14名になりました。 ワインでの乾杯の後、ポーランドの家庭料理をたくさん振舞ってくれました。前菜のサラダ、ヌードル入りのスープ、餃子に似たパイ、七面鳥を煮たもの等ワインと一緒にどれも口に合い美味しい。娘のユリアさんはよく気がつき、いつも話しかけてくれます。もう見るからに才女という感じですが、英語が無茶苦茶早くて難しい(汗)。 オランダの人もホーム・パーティーは好きですが、メインは家族や親戚などです。一方ポーランド式はお友達や近所の人達を呼んでよく行うようです。そしてもう一つの特徴は女性達は物凄く良く喋ります。本当に笑っちゃうくらい喋る喋る!我々からするとオランダ人も良く喋りますが、オランダ人のトニーさんも付いていけないようです(笑)。 我々がいるのでみんな英語での会話ですが、ポーランドの特に若い人は英語を話す人が多いようです。と言うか今日の人達はみな上流階級なんだと思います。ポーランドの歴史や習慣、食べ物の事やオランダでの生活の事、日本の事など沢山話しましたよ。 モデルの様なサンドラさんは、弁護士を目指して平日はベルリンでドイツの法律の勉強、休日はポーランドの法律を勉強しているそうです。控えめな性格で、勉強もよくする姿を見て上の娘も刺激を受けていました。 下の娘はオランダ語が少し話せるのでハナが懐いて一緒にお土産で持っていった、けん玉や折り紙、ゲーム機などで遊んでいました。 グラシュカさんが子供の頃の写真を見せてくれました。当時の社会主義の時代でも家の中ではクリスマスツリーを飾り、明るく華やかな顔をしている家族との写真が沢山ありました。しかし厳しく統制された社会では、迂闊な発言が命取りになる時代だった事、当時東ヨーロッパしか旅行が許されなかった事、肉を買うのに何時間も行列で待った話、社会主義体制から民主化した時の話など沢山聞かせてくれました。ステファンさんのお父さんは、彼が7歳の時に共産党員に殺されて、14歳から働かなければならなかったそうです。こういう話を直接聞くと、そう遠くない昔の現実の話だと身につまされます。 パーティーは0時位に終わりましたが、本当に楽しい時間を過ごしました。今日は泊まりのお客さんが沢山ですが、我々には自分の部屋を提供してくれて、自分はソファーで寝たようです。何だか今日は色々な人と会ったり、初めてもポーランドだったりと目まぐるしかった1日でしたが、一生忘れない思い出に残る日になりました。
by samu222_arphard
| 2010-01-30 14:24
| ヨーロッパの旅行
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『Goede middag!』 (フディ ミダ)とはオランダ語で 『こんにちは!』 と言う意味です。初めての海外赴任先のオランダで体験した事、感じた事を、徒然なるままに記していきます by samu222_arphard カテゴリ
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